熟成日本酒:カテゴリーごとの典型的味わい

熟成日本酒:カテゴリーごとの典型的味わい

熟成日本酒をお選びいただくときに、まず手助けとなるのは、カテゴリーごとの典型的な味わいの違いです。

熟と燗では熟成酒を、熟成スパークリング、低温貯蔵、常温貯蔵、スペシャルテイストの4つのカテゴリーにわけ、常温貯蔵のうち、特にお燗に向いたものを「燗好適酒」として表示しています。

今回はまず、低温貯蔵と常温貯蔵の典型的な味わいの違いから。

その名の通り、低温貯蔵は10度以下で熟成したお酒で、その多くは、吟醸・大吟醸という「お米をより多く削った」日本酒です。

蔵元では、削りを多くする場合は、骨格が細めの、いわゆる「綺麗なお酒」を狙った酒質設計となるのが通例です。この「綺麗なお酒」を低温で熟成させることで、新酒の少し荒々しさを感じさせる部分を丸くさせ、「綺麗で丸い」お酒となります。

色合いも淡く、美味しい新酒にまろやかさを加えた感じが、典型的な味わい。

ごく稀に、熟成によって、複雑な味わいが層を成すようなものもあります。(当社オリジナルの「天寿 純米吟醸 1997」がその代表例)

◇ 天寿 純米吟醸 1997(熟と燗オリジナル) 720ml
  価格:33,000円(税込)

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一方、常温貯蔵は蔵内や貯蔵施設の中で常温で熟成されたお酒で、その多くは15−20度強の環境下で貯蔵されます。

酒質の設計も、あまり削り過ぎず、米に含まれるアミノ酸や発酵によって生成される様々な有機酸による複雑な味わいがあります。

アミノ酸と糖によるメイラード反応によって、美しい黄金色になるに仕上がっているお酒も多く、香り、味わいの複雑性が魅力です。

この複雑性ゆえに、フレンチやイタリアンなどとも合わせて、より食事の楽しみを高めてくれるお酒がほとんど。

筆者の個人的には、焼いた鴨と「達磨正宗 Over 5 Years(熟と燗オリジナル)」の組み合わせなど、テッパンだと感じます。

◇ 達磨正宗 Over 5 Years(熟と燗オリジナル)  720ml
  価格:5,000円(税込)

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食事の始まりから前菜に合わせて、低温貯蔵酒を少しだけ冷やして。そして、メインに向けて、常温貯蔵酒を室温でお楽しみいただくのが、最もわかりやすい食事との組み合わせです。

ぜひ、お試しください。

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