
長く暑い夏が終わりを告げ、ようやく秋めいてきました。
芸術の秋、スポーツの秋、と言う方々も多いでしょうが、やはり海山の恵みが際立つ季節。香り高いキノコや滋味深いジビエを楽しめるのも、秋ならではですよね。
しっかりお食事をいただいた後も、まだまだ秋の夜長は続きます。
そんな時に、ぜひ楽しんでいただきたいのが、熟成日本酒の中でも食後酒に最適なタイプのもの。
香りも味わいも、甘さを基調としたお酒が多いのですが、決してべたっとした甘さではなく、スパイスやハーブ、あるいは木々の香りを纏い、心地よい酸味が味の下支えをしてくれるので、また一口、また一口、とゆっくり飲み進めたくなる。
熟と燗では、そんな銘柄の食後酒を選び、お届けしています。
今回は、その中から、この季節にぜひお勧めしたい3銘柄をご紹介します。
玉川 自然仕込Time Machine Vintage 2017
京都府の日本海側、兵庫県との県境に近い久美浜にある木下酒造。
英国生まれの杜氏フィリップ・ハーパーさんが江戸時代の製法を研究し、お米を削りすぎず、旨みあふれるお酒を醸しました。Time Machineというのは、江戸時代からタイムワープしてやってきたお酒という意味だとか。
出来立てから、しっかりと色付いたお酒を、さらに熟成させています。
干し葡萄、いちじく、あるいはラム。
何層にも重なる複雑な香りや味わいを、楽しめます。
もちろんデザートとも良く合うのですが、メルマガ担当(御立)の驚きのマリアージュ体験は、フグやスッポンをあまじょっぱいタレの付け焼きにしたものとの組み合わせ。炭火焼きの香りや旨みあふれる食材と、このお酒がピッタリ。食中酒としての価値を再発見させてくれる経験でした。
◇ 玉川 自然仕込Time Machine Vintage 2017 国税庁が復活させ特許化したこの手法を、最初に取り入れたのが、広島県呉市の榎酒造でした。同社の熟成貴醸酒は今年のG7サミットのディナーでも提供されています。 龍力 J・SALIQ 3年以上 華鳩がオーク樽なら、こちらのお酒はシェリー酒の樽を使った熟成日本酒です。
価格:360ml 2,000円(税込)
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甘みのある貴醸酒をオーク樽で熟成させたものが、こちらのお酒。
はちみつのような甘さに加え、オーク樽ならではの香りの芳醇さと酸味が、貴醸酒の魅力をさらに高めてくれています。
ナッツやチーズを並べ、ちょっと古めのエッセイでも一冊書架から取り出して、ゆっくりと華鳩オーク樽を嗜みながらページを繰る。秋の夜長の楽しみです。
◇ 華鳩 貴醸酒オーク樽熟成
価格:500ml 3,050円(税込)
兵庫県姫路の銘醸龍力(本田商店)の手になるJ・SALIQは、シェリー酒のエキス分も含まれるので、リキュール扱いとなっていますが、元々はしっかりした純米酒がベース。
熟成と樽の効果で、花々やハーブ、あるいはスパイスなど、多様な香りが魅力です。
カカオ成分が高めのチョコとも相性抜群です。
シェリーやラムなど、熟成系の洋酒がお好きな方にも、ぜひ試していただきたいお酒です。
◇ 龍力 J・SALIQ 3年以上
価格:720ml 3,450円(税込)


